カクテル

日記

回想

 

土曜の朝8時にインターホンが鳴る。

パジャマで扉を少し開けると、「今、時間ええか?〇〇警察署の刑事なんやけど」

関西弁の私服の中年男性に話しかけられた。その後ろに若い女性とメガネの男性がいる。

「わかりました」と言って扉を閉めようとすると、中年男性が鈍い音を立てて扉に足をひっかけた。

 

家で写真を見せられ、外に出た。「私がやりました」ミニバンの中でもう一度言うと、彼がすぐさま無線で「午後2時〇〇分、被疑者自白!」と連絡した。手錠はなかったが、後部座席に座らされ、両脇に先ほどの女性とメガネの男性が来た。警察署で留置された。そこでは明らかに私の姿を見ないよう、誰もが気を使っていた。容貌の撮影が行われた。次に指紋、虹彩を取られ、目立つ傷・タトゥーの有無を聞かれた。

 

一週間後、封書に従い、重い足取りで検察庁へ向かった。検事は若い美人で、正義感の強そうな人だった。話をして、起訴の場合は自宅に電話がかかると言われた。また、マスコミへ公開する一覧に名前と経歴が載ると言われた。誰を、あるいは何を取り上げられるかはマスコミの判断だと言われた。

 

 

もう夏だね。