カクテル

日記

留年

私には絶対音感がある。

 

子どもの頃、音大附属音楽教室に通っていた。はじめは暗譜も楽典も和声も全くついていけなかった。

何回目かで母親が呼び出され、先生に「一つ下の学年で受けることを検討してください」と言われた。今いるクラスを降格すること、それは弟と同じクラスに移籍することを意味していた。

小学生の私は咽び泣いた。それから必死に努力した結果、降格は無しになり、S・A・B・C・基礎クラスの中でSに入った。さらにそこでも一位をとることができた。

ピアノも母の助けもあり、全国規模のコンクールで2位を獲ることもできた。また大学では倍率6倍以上のオーディションを通過し、オリコンチャートに名を連ねるJ-popアーティストのレッスンを受けた。

小さい頃の困難を乗り越えた成功体験や努力は本当に重要だと思う。自己肯定感という意味でも能力を体得するという意味でも。